感謝

2010/05/27
スタッフブログ

 3月も半ばを過ぎ、土曜の春の日差しに照らされ、こころ穏やかに患者さんと話をしていると……。
「くらさん事務長からお電話でーす!!」 
何ですかー!?土曜日ですよ。いち看護師が事務長から直接電話を受けるということは、私の経験上……経験上、何も想像がつかないのです。 
 恐る恐る電話口に出ると、その“じむちょうさん”は丁寧にこう告げられたのです。
「お昼に事務長室まで来てください。お時間は取りません」
 私の頭の中では「この事か?」、「いや違う!」、「あれか?」と、「?」と「!」が堂々巡りを続けるのでした。

 お昼、事務長室には誰もいない応接セット。いっそ帰っちゃろうか?いやいや、事務所も一応覗いて、それでもいなかったら帰っちゃろう。
「あのー、すみません事務長に……」
すると長身で細身の男性が事務机から何やら大きめの封筒を取り出し、軽快な足取りでこちらに近づいて来るのであった。

  4月某日、「おはようございます!」と、勤務する病棟のナースステーションに足を踏みいれると、まっまぶしい!!!何でこんなに明るいの?それに反して職員の表情が、みな引きつっている。ごめん、みんな!そうなの、今日は私の、わたしのプロモーションビデオの撮影日なの
 こうして周南リハビリテーション病院のCM撮影が始まったのでした。  

 CM撮影に関して事前に注意された事は、
① 一年を通して放送されるので、半そでやコートはだめ
② 「どこに行くの?」と思うような気合の入った服装はだめ
これだけでした。

 当日は4歳と5歳の子供を連れて出勤。そして、なんとメークさんからお化粧や髪型のセットを施され、お姫様状態でした。
 はじめにナースステーションで夜勤の看護師から日勤の看護師への申し送り(引継ぎ)の場面を撮影。普段はもっと和やかな雰囲気ですが、撮影に緊張した面持ちが、ここは仕事モードという真剣な表情のように映りよかったのではないでしょうか?
 続いて、子供を連れての出勤場面。託児所に預けるまでの何場面かですが、子供と子供を前にした親というのはなかなか思うようにならず難しいですね。子供は走って逃げちゃうわ、こちらはこちらで子供前だと照れくさいわで。一番撮りなおしが多くてご迷惑をおかけしました。
 その他、ロッカールームの場面や廊下を処置車を押して歩く場面などがありましたが、一番普段の仕事中の自分に近くて、後々CMを見た時にいいなと思った場面は、ある患者さんと接している時の場面です。当病棟看護師長がこのCM出演に関してお願いに伺うと、快く引き受けてくださったそうです。私達職員より自然で素敵な笑顔を見せる方です。だから私の笑顔も引き出してくださった。
あのCMの私の笑顔はそんな笑顔です。CMにはこの方の表情は映っていませんが、私のあの笑顔の前には、わたしよりも深い温かみのある笑顔がありました。
 でも一番緊張せずに挑めた場面は、医師への報告場面です。この場面の為に呼ばれても嫌な顔せず、このまぶしい緊張走る撮影に慣れる間もないまま、さあお願いしますと言われ、暑さに耐えながら演技される理事長!CMの見どころですよ。 

 最後に
このCM撮影に私を抜擢してくださった前看護部長。それに反対されなかった病院の全職員の皆様。CM撮影をしてくださった皆様。当日撮影の為にご迷惑をおかけした患者様とそのご家族様。皆様に感謝を申し上げます。

(本館3病棟)