10年ぶりに新しいパソコンを買いました。

2009/06/24
スタッフブログ

  蓋を開けてみると、実にすっきりしています。規格が変わったからですね。

  具体的な数値は忘れてしまいましたが、電線の中を電気が伝わる速さは、驚異的に遅いのです。温度や材質によって変化はあるでしょうが、この講義をしてくれた教授は、(丁度、梅雨時だったせいか)「カタツムリの全力疾走よりはるかに遅い」との表現を用いました。それでも金属では、いっぱいに詰まった「電子」の反対側が「トコロテン」のように押し出されやすいので、スイッチを入れると、すぐに電気が流れるのだそうです。

 パソコンのスピードは大幅に上がっていますが、電流の流れる速さは変わりません。その証拠に、パソコンの速さの単位は、毎秒何kmではなく、何Hzの周波数です。1秒当たり、この回数で「0」か「1」かを切り換えて、情報を伝えているのです。こう考えると小難しいようですが、紅白の旗を持って、「赤挙げて、白挙げて…」とやってるようなものです。

 10数年前は、正確に素早く切り換えるのが難しかったらしく、情報を伝えるのに、主要な部品と本体との接続に悩んだようです。

 今度は、旗ではなく、小学生の赤白帽子を想像してみて下さい。小学校の1本のトラックを、帽子を赤か白にした子供が広い間隔を空けて走ると、走り終わるまでに時間がかかります。そこで、40~80本のトラックを引いて、一度に40人とか80人とかを走らせるような工夫がされました。パソコンでは、その工夫に「あいでぃいぃ」や「すかじい」と言う名前が付いています。40~80本の細い電線を並べて帯状にしたコードが、パソコンの内部を塞いでいました。

 しかし、技術が進歩し、毎秒10億回を超える切り換えになると、40本以上ある電線や接点ごとに伝わり方の差が目立つようになりました。40人以上の子供達が、ほとんど前のグループから間を空けずにスタートして行くのです。前のグループの遅い子と、次のグループの速い子のゴール順が入れ替わったりしています。

 マラソン大会のスタート地点のように、ぐちゃぐちゃになってゴールして来た子供達を、スタート地点でのグループごとに分けて整理するのにとんでもない時間がかかるようになりました。

 その結果、1本のトラックでも、前後を詰めて、整然と走って行けば、結局は速いことが分かり、パソコンの内部の配線がスリムになったようです。(このスリムな配線を、私は「しりあるあた」=「尻ある?あった!」と呼んでいます)

 調理機器もそうですが、「電子」のスムーズな流れを邪魔すると熱が出ます。そして、電気の流れやすさを頻繁に切り換えるパソコンはその最たる物です。パソコン本体の中が空いて、冷却ファンが働きやすくなると、パソコンも安定しますし、いくらかでも温暖化の抑制につながりそうですね。

 今回は、新しいパソコンに舞い上がって、診療には関係ない内容になりました。お許し下さい。

 

(医局)

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