介護士さん
- 2009/08/18
- スタッフブログ
今日はとてもよく晴れた、暑くて夏らしい日でした。
私は看護研究に追われる毎日です。この本館3病棟のブログを担当するのも連続3回目です。
看護師には看護研究という研究があって、患者さまのこの病院に対する満足度の実態調査をしたり、業務改善をしたり………..。患者さまの療養生活の向上を目標に、研究的な視点で介入していきます。今回私は、職員のコミュニケーション力がどうしたら向上するかを研究しているのですが、研究当初は、よく職員の患者さまとの関わり方を内緒で観察したものでした。もう少し良くならないかな?というのが正直な感想。
そんなある日、介護士さんの1人が、私に「今ね、この患者さまのご家族の方がみえたんだけど、私、とっても恥ずかしい思いをしたの」と言うのです。聞くと、コップの中に食べ物のカスの付いたままの入れ歯が入っているのを、御家族から指摘されたということでした。そのコップは入れ歯が乾燥して割れてしまわないようにするために、水に漬けておくためのものなのでいいのですが、入れ歯が汚れたまま入っていたというのがいけなかったのです。もしかしたら後で片付けようと思って、とりあえず入れておいただけかもしれませんが……..。続けてその介護士さんは、「私がしたわけではないんです。ないんだけど、その入れ歯が、そうやって汚れたまま入っていたってことが恥ずかしかったんです」と必死に何度も言うのです。そういうことをするような看護・介護はしたくないという思いでしているのに、そうなっていたってことが、自分がした訳でもないのに、この介護士さんにとって恥ずかしかったと。
私は、表面的な観察をしていたのかな?こんな譲れない思いを持ってこの介護士さんは患者さまと接していたんだな。と気付かされました。
秋の風にふかれる頃は、当初と違った看護研究ができあがっていそうです。
2009年8月17日
(本館3病棟)