漢方薬は食後飲んじゃダメなのでしょうか?
- 2018/08/14
- スタッフブログ
こんにちは、薬剤科です!!
今回は漢方薬について
国会質問ではありませんが、漢方薬は食後飲んじゃダメなのでしょうか?お茶で飲んじゃダメなのでしょうか?
漢方エキス製剤は飲みやすいように漢方薬を一度煎じて抽出エキスを乾燥させて顆粒上に作られています。(インスタントコーヒーを想像してください)
一般的な漢方エキス製剤の添付文書には「通常、成人1日〇〇gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する」と記載されています。
食前とは食事30分前です。
食間とは食後2時間です。(食事中ではありません―――前出)
理由は
生薬の吸収を良くして早く効かせる、そして、一部の作用の厳しい生薬を穏やかに効かせるために漢方薬は空腹時に服用することが推奨されています。
でも一般の薬は食後服用ですから、食前、食間服用の漢方薬は飲み忘れてしまいがちです。
漢方薬は空腹時が効果的と言われていますが、食後に飲んでも著しく効果が落ちることはありません。なので食前の漢方薬を飲み忘れたと食後に気が付いたら、その時に服用でもかまいません。実際、漢方薬で胃に負担となる等の患者さんには医師は食後服用で処方もされています。
ではお茶はなぜダメなのでしょう。
濃いお茶やジュース、牛乳などは漢方薬の生薬成分と反応してしまう事があるので、水か白湯(沸かしたお湯を冷ましたもの)で飲んで下さい。
白湯に溶かして飲むとより煎じ薬に近い状態となり、クスリの吸収が早くなるのでお勧めですが、水で飲んでも問題ありません。
特に葛根湯、小青竜湯、穴君子湯、大建中湯、人参養栄湯、芍薬甘草湯のような〇〇湯という漢方薬は元々煎じ薬ですので、白湯に溶かして鼻で匂いを嗅ぎながら飲む事で本来の効果がより期待できると言われています。
逆に胃症状(嘔吐や吐)には、冷やして飲むほうが効果的な場合もあります。
処方医の指示や薬剤師に聞いて飲んで下さい。
漢方薬は独特の香りや苦味があり飲みにくいと感じる患者さんもおられますが、通説ですが「証があってる」(体にあっている)時は香りや苦味は気にならないという説もあります。
「薬剤科」