※僕の山想記 ⑧魚切山から黒河内山縦走
- 2023/02/13
- スタッフブログ
2022年10月1日 新型コロナ第7波もかなり落ち着いて、社会も少しずつ動き
始めている時期に、天気も快晴との予報もあり、どうしても今年中に歩いて
みたかった魚切山から黒河内山縦走登山を計画しました
この計画は、陶峠を登り、その後2つの山を縦走し鎧ヶ峠を経て下山すると
言うもので、この2つの峠は、江戸・明治まで、山口と陶・鋳銭司方面を結ぶ
峠越えの近道で、多くの人が行き来していたと言われています。草鞋で、この
峠越えは大変厳しく頭が下がる想いです。今回の登山目的は、最近弱くなった
脚力アップとコロナに負けない強い肺機能強化及びちょっぴり太ったので減量
目的も兼ねています。登山の行程は、陶地区の動物愛護センターから陶峠に登り、
魚切山~黒河内山を縦走して鎧ヶ峠まで進み、山口・平川地区に下山、徒歩にて
自宅まで帰ると言う計画を立案しました。全行程時間は、8時間から10時間位、
行程距離は15km以上になりそうです。67歳を過ぎたおっさんがこんなにも長時
間・長距離を元気に歩けるだろうか?
朝7時、妻の運転で自宅を出発。同35分、陶の動物愛護センター到着にしました。
早速登山準備をして、近くの水場で、水を補給し記念写真を撮影して、同45分
登山開始です
今年春に左下腿の筋肉を負傷したのでサポーターの装着も忘れません。
登山道は、かなり荒れていて岩がゴロゴロして歩きにくく、浮石に注意しな
がら前進します。
今回の山歩きで、予想外に悩まされたのは、蜘蛛の巣があらゆる場所であり、
木の枝を振り回しながら進まなければならず、かなりの負担になりました。
(下山した時には、帽子、杖は、蜘蛛の巣だらけでした。)
8時10分陶峠に到着しました。水分補給と飴玉を口に放り込み少し休憩して、
同15分魚切山に向かい出発します。
ここからは少し歩きやすい尾根道となり、最後の急登をロープに助けられ
ながら登り、8時45分魚切山・山頂に到着しました。展望抜群で、陶・鋳銭
司地区、山口大歳・平川地区が一望でき、これから向かう黒河内山も望め
ます。展望を楽しみながら、水分補給とおやつを食べます。これから向かう
縦走路は、かなりの悪路なので、脚部の保護のためスパッツを装着します。
9時5分、『魚切山』案内板一礼して、黒河内山に向かって出発です。
ここからの登山道は、道幅も狭く倒木等が多く、草も生い茂り、かなり歩き
にくいですが、要所・要所のピンクのテープを目印に鞍部まで緊張して下って
行きます。同20分鞍部と思われる杉林に到着。ここからは黒河内山に続く尾根
まで急登になります。杉の枝に巻いてあるピンクのテープを目印に一歩一歩
登って行きます。何度も立ち止まり呼吸を整え、又一歩前進します。
所々登山道が分かりにくい場所もありますが、ピンクのテープを手掛かりに
ゆっくりと登って行きます。途中段々と杉林の間から見える青空が低くなって
いるのが、わかります。尾根まであと少しです。同40分やっと尾根に到着しま
した。かなり疲れたので、少し水分補給して休憩します。ここから黒河内山・
山頂までは、アップダウンのある尾根道になります。45分出発。
ピンクのテープを目印にどんどん進み、10時天狗岩山(標高410m)に到着しま
した。
周囲は、全く展望が無いので、直ぐに出発します。10時15分、前回6月に下山
道として利用した鋳銭司方面の分岐点確認。同20分やっと黒河内山・山頂に
到着しました。登山者は誰もいません。
登山開始から約2時間30分かかりました。これから先は落ち着いて食事が
出来る場所がないため、少し早い昼食(いつもの特製おにぎり🍙のかぶり
つき)を取り、冷えた珈琲を飲んで一息入れます。ささやかな幸せと嬉しさ
と喜びを感じる瞬間です10時45分『黒河内山』案内板に一礼して、鎧ヶ峠
に向けて出発です。ここから峠までが、今回縦走路の最大の難所になります。
快晴にて気温が上昇して大汗をかき、シダ類が登山道を塞ぎ、オマケに蜘蛛
の巣がたくさんあって難儀しました。大小のアップダウンが幾度もあり、
何度も立ち止まり呼吸を整え、汗を拭きます。11時15分鞍部の分岐点付近
(小出分岐と呼ばれています。)に到着しました。
錆びた鉄板のみで場所の確信がもてません。ここから左側の谷筋に下山すると
林道に出られてかなりの近道になりますが、道がはっきりせず不安なので、
今回は、計画通り鎧ヶ峠方面から下山します。その後も数え切れない位の
アップダウンがあり、大汗をかき、疲れます。
風通しの良い場所で何度か休憩して又、一歩を踏み出します。12時にやっと
鎧ヶ峠に到着しました。峠の石仏を見たときはホッとしました。この峠の
石仏は、はるか昔から峠越えをする旅人の安全を静かに見守っています。
約10分位休憩して水分補給・おやつを食べ、峠の石仏に今まで元気に山歩き
ができた感謝のお礼と、これから後、安全に下山できます様にお願いし、
手を合わせ、平川地区方面に下山開始します。
この鎧ヶ峠越えの道は『大村益次郎の道』として有名です。
僕にとっても平川地区への下山道は初めてになります。いざ下ってみると
かなりの悪路です。岩はゴロゴロして歩きにくく、倒木等が多く、目印の
リボン等も余りありません。転倒しないように注意しながら、下っていき
ます。途中一ヶ所、川辺の付近でどうしても道がわからなくなりました。
右往左往して探していると、川の対岸古びた赤いテープと登山道を見つけ、
思わず『あった‼』と叫んで座り込んでしまいました。その後は順調に下り、
30分『隊中様の墓』に到着しました。登山道は、少し荒れた林道なり、13時
平川地区に到着しました。上を見上げると山陽自動車の高架が見えます。
大汗をかき、かなりの疲労感です。高架の下の日陰で少し休憩しました。
少しぬるくなったアイスコーヒー飲み、残り少なくなったおやつを食べ、
何とか無事に下山でき、少しほっとしました。山の神に感謝です
最初の計画では、自宅まで、徒歩で帰る予定でしたが、体力的とても無理
なので、とりあえず約5km先の山口大学・平川キャンパスまで歩き少し休憩
して、そこからはバスに乗ることにしました。地図を片手に最短距離で、
山口大学に向かいました。カンカン照りで更に体力を消耗します。14時前に
やっと大学構内に到着しました。約1時間弱かかりました。構内のベンチで
休憩しようと思っていたら、学生食堂を見つけたので、何か軽く食べること
にしました。学生食堂なんて何十年ぶりです。貧乏学生時代、学食には大変
お世話になった記憶が甦ります。疲れていたので、胃に優しい『天ぷらうどん』
を注文しました。斜め隣りの男子学生風の人は、大盛りカツカレーにきつね
うどんをガツガツ食べていました。羨ましいほどの食欲です。天ぷらうどんの
価格は330円と安く、冷えたお茶は飲み放題、大汗をかき、疲れきった僕に
とっては有難いです。食事後、構内正門前のバス停まで歩き、時刻表を見ると
次のバスまで50分位待たなければならずがっかりし、待つ時間が勿体ないので、
国道9号線湯田温泉バス停まで、炎天下の中又歩く事にしました。車道横の日陰
を選びながらひたすら歩き、椹野川にかかった橋を渡りJR湯田温泉駅近くを
通過して、やっと国道9号線・下湯田バス停に到着。約 30分かかりました。
幸運にもあと5分でバスが来ることが分かり、嬉しくて思わず据え付けのベンチ
に座り込んでしまいました。バスの乗車している時間は、約10分間、山口済生会
病院前で下車します🚌
運賃は170円です。病院の横を通過して、家路を急ぎます。済生会病院は、今改築
工事中です。完成にはもう少しかかります。
15時30分過ぎ何とか自宅に到着しました。
(遠くに自宅が見えたときは、思わず、着いた!と叫んでしまいました。それ位辛く
て長い歩きでした。)頑張ってくれた両脚は、自宅・玄関の3段の階段を上がる事も
少し辛い状態です。家を出発して帰宅するまで、8時間以上かかりました。
疲労困憊の登山となりましたが、達成感満載で、思わず自分に拍手喝采をしたく
なります。15km以上の道(登山道と舗装した道路)をリュックを背負い歩けた
自分の体力と脚にも、感謝・感謝です。
追伸 帰宅後、登山道具を整理して、早速近くの銭湯『清水温泉』に行きました。
湯船に浸かっていると最高の気分です。身体全体の関節がバラバラになる様な感覚
です。本来なら、次の山は、何処に行こうかなあ⁉ といろいろ思いを巡らすの
ですが、今回は、疲労感がMAXで、次の山歩きの事なぞ考える余裕がなく、家に
帰ったら110円ビールにするか? いや頑張って山歩きを楽しんだので、自分への
ご褒美に本物の200円ビールにするか? とそんなことばかり血流の悪くなった
頭で考えている懲りない高齢者登山愛好者です。
(結局、我慢出来ずに両方のビールを飲んでしまう‼という情けないお話です。
意志の弱い、決断力のない自分に乾杯です!!)
※長い文章を読んで頂きありがとうございます。誤字・脱字はご容赦を。
「放射線科」